アメリカの下水道に住む「白いワニ」/世界の都市伝説

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アメリカの下水道に住む「白いワニ」/世界の都市伝説

ニューヨークのマンホールの下に広がる下水道。

その下水道に住んでいるという、巨大で白いワニのイラストです。

アメリカ、ニューヨークの地下に生息するという白いワニのイラスト。

フロリダ州もワニが多いことで有名なので、
フロリダ州のワニ、として紹介されることもあります。

なお本家のアメリカでは、映画になるほど人気の都市伝説だそうです。

筆者はこのイラストの依頼を受けて、
初めてこのようなワニの都市伝説があることを知りました。

いやぁまだまだ勉強不足ですね。

下水道に住む白いワニとは

大まかな都市伝説の発端、話の流れは主に、

1.昔、小さなワニをペットにするのが流行った
 (フロリダ州のお土産に子ワニを持ち帰ることが実際にあった)

2.ペットにしていたワニが大きくなり、トイレや下水道に流した

3.ニューヨークの地下に流されたワニは生き延び、天敵がいない中でどんどん大きくなった

4.ずっと暗い中にいたので、体から色素が抜けて真っ白いワニになった

というものです。

なお地域から「ミシシッピアリゲーター」と種類が推測されています。

成獣で3~5m。重さは500t。
中には1000kg近くになったという話も。

アリゲーターの中でもかなり大きくなる種類であること、
ワニは生きている限りずっと成長する、と言われる生き物だそうで、
大きさに関してはあながちウソではないかもしれません。

本来、ニューヨークにはワニは生息してないので、
いないはずの生き物が見つかった、
となれば都市伝説化してもおかしくない気がしますね。

実際に下水道でワニが発見されたことがある

都市伝説…と思いきや、
実際に下水道からワニが見つかったことがあります。

フロリダ州のワニは、道端でひなたぼっこをしてるのを見るぐらいに多く生息していて、
公共の下水管にもぐりこむことが日常茶飯事だそうです。

排水管にはまって動けなくなったワニが救出された、というニュースもあったほど。

このワニが、お土産として購入され、
ニューヨークで捨てられているのか、あちこちで捕獲されています。

ニューヨークでも排水設備の出来があまりよくないため、
大雨の時には、たびたび小動物などが下水道に流されたり、入り込むそう。

ワニ以外の生き物もかなり多く生息している…、という話もあります。

これが本当ならば、ワニの食料には困らないかもしれませんね。

この都市伝説は1920年代からじわじわと広がり続け、
毎年2月には「下水道のワニ」を祝う祭りが行われるぐらいに、有名な都市伝説となりました。

暗いところにいると生き物は白くなる?

残念ながら、単純に暗いところに住んでるだけでは、体の色が脱色するようなことは起きないようです。

先ほども書いたようにニューヨークの下水道にはワニ以外にもネズミをはじめとする、
オポッサムやコウモリなども住み着いてるようですが、
それらが白くなった(または、白い生き物ばかりいる)、という話はありません。

今回の白いワニは、もともと生まれながらに色素がない「アルビノ種」などの「白変種」、を指している可能性が高いと思われます。

これは生まれつきに体全体が白、または白い肌地にまだらがある個体になります。

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身近でわかりやすいのが白毛馬で有名になった競走馬ソダシですね。

シラユキヒメ→ブチコ→ソダシと続く、白毛馬の血統で、
ソダシはきれいな白毛ですが、
その母のブチコは同じ白毛でありながら、黒い斑点が入っています。

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なお、ワニこそ下水道から発見されども、
下水道から、白いワニそのもの、はまだ発見されていないようです。

ワニのアルビノ個体は特に視力が弱く、盲目になりやすいそうで、
どうしても生存に不利になってしまい、下水道で生き残るのは難しいでしょう。

とはいえ、フロリダ州の動物園には、
アルビノの白いワニのカップルがいるほど、ワニが大人気。

2019年にはアルビノ同志の白いワニのカップルから卵が19個生まれた、
というニュースもありました。(※1)

都市伝説が語り継がれるうちに、神聖化したりして、
白の巨大なワニが人々の意識のなかに生み出されたのかもしれません。

余談ですが、
先日スーパーで見かけた、「てのりフレンズ12」のラインナップに「白いワニ」がありました。

品種は今回のアリゲーターではなく、クロコダイルでしたが、白いとちょっと神々しく見えます(?)

残念なことに売り切れていたので、普通のクロコダイルを購入。

ひっくり返すと、前足の指5本、後足の指4本、もしっかり再現されています。
(ただ実際のクロコダイルの尻尾が体にぴったりくっつくように、180度曲がるかは疑問ですが苦笑)

何はともあれ、
ペットが大きくなって飼えなくなったからといって、
安易に逃がすのは止めましょうね。

それではまた!

※1 世にもレアなワニ物語。アルビノのワニカップル、卵を育む(アメリカ) https://karapaia.com/archives/52276057.html