イチゴヤドクガエル/鮮やかな体に毒を蓄える猛毒生物

毒を持つカエル、イチゴヤドクガエルのイラストです。

わずか体長2cmの大きさながら、その派手なカラーリングで人気が高いカエルの種類です。

イチゴヤドクガエルのイラスト

名前/和名/英名:イチゴヤドクガエル/苺矢毒蛙/Strawberry poison frog

学名:Dendrobates pumilio

分類:両生綱 Amphibia、無尾目 Anura、亜目 Neobatrachia
    ヤドクガエル科ヤドクガエル属

生息地:コスタリカ、ニカラグア、パナマ西部の熱帯雨林

大きさ:1.7~2.5㎝

食性:肉食性、ダニ、アリ、ハエ等

体色:体は鮮烈なレッド、青は濃いめのブルー。全体的に黒い斑点が入る場合も。
   個体差はかなり大きい。

そのほかの特徴:

名前のとおり毒を持ちます。
ですが自分で生成や合成をしているのではなく、
シロアリやダニを食べて体内で毒に変換し蓄えているようです。

イチゴのような真っ赤で目立つ体色は、警告食とする説もあります。

いわゆる捕食者への警告サイン、と思われていますがあまりに体色のバリエーションが広くハッキリしてはいません。

地域によってはより、青い部分が広かったり、イチゴとは思えないカラーの個体もいるようです。

イチゴヤドクガエルの更なる特徴として、子供(オタマジャクシ)に無精卵を生んでエサを与えるという、
「エッグフィーディング」があります。

メスが生む卵は10個前後。5~15日で孵化します。

卵が孵化すると母親ガエルは生まれた赤ちゃんを背中に乗せて水場へ移動します。

水場へ移動した後、母親は定期的にその場にきて、無精卵を産み落とし、
子供たちにその無精卵をエサとして与え、育てていくのだそうです。

ちょっと豆知識:
このエッグフィーディングを行う生き物は「エッグフィーダー」と呼ぶらしいです。

毒を持ちますが、ペットとして飼育可能です。

カエルだけあって高温多湿の環境を整えてあげることが重要となります。

ただ前述の子供に卵を与えるという特徴もあって、あまり数は出回らず入手難易度は高めと言われています。

人工的に飼育すると毒が弱まる可能性もありますが、ペットとして出回るのは野生個体が多いようです。

毒は人間が触れると、皮膚の炎症などが起きる可能性があり、慎重に扱わないといけません。

なにせ、南米の先住民が、ヤドクガエルの毒を矢の先に塗っていたと伝えられるぐらいです。

ヤドクガエルの種類によっては象を倒すほどの毒の強さらしいとか?
気を付けたいですね。

※ペットとして飼いたい場合は必ず専門書などで情報を調べて、責任をもって飼育を行いましょう。

※ヤドクガエルをペットにしたいなら、飼育下で繁殖されているアイゾメヤドクガエルがオススメと言われています。

ヤドクガエルは特徴的な模様から、生き物好きには人気だったり、
グッズとしてもよく見かける生物ですね。

本物は飼えなくてもグッズで楽しむのもいいかもしれません。

こちらのイチゴヤドクガエルのイラストは、
図解大事典 猛毒生物/新星出版社さまにて描かせていただきました。

参考サイト:イチゴヤドクガエルの基本情報と飼育方法