名前:キメラ/キメイラ/キマイラ/chimera
ライオンの頭にヤギの体、ヘビの尻尾を持つギリシャ神話のモンスター、キメラのイラストです。
ゲームでも中盤の強敵・ボスとしても登場する有名なモンスターの代表格です。

合成獣と呼ばれる怪物、キマイラ/キメラの主な特徴。
共通情報として、ギリシャの伝承に登場し、ライオンの頭部+ヤギの体+ヘビの尻尾を持ち、
ライオンの口から高温の炎を吐くのが主な特徴です。
今回のキマイラのイラストも、その姿で描かせていただきました。
・名前:キマイラ(Chimaira)/キメラ/シメール
・分類:ギリシャ神話のモンスター、怪物、合成獣、魔物、聖獣。
・外見的特徴:ライオンの頭、ヤギの体(またはヤギの頭が生えている)、ヘビの尾。
女性の体に、ヤギの頭が生えているパターンもあり。
・主な能力:ライオンの頭から火を吐く。
ヤギの頭がある場合はツノで突く。ヘビの牙からの噛みつき、毒を流し込むなど。
また作品によっては翼を生やしているものもあり、その場合は飛行能力もあるとされる。
父親が暴風を操るテュポーンからか、キマイラも暴風を操るとも言われている。
・登場する神話/起源:ギリシャ神話/ヒッタイト神話
・家族構成:父/テュポーン 母/エキドナ
・討伐者:ベレロフォン/ベレロポン
ちょいと豆知識:
立派なオスのたてがみを持った姿で描かれることが多いキマイラですが、実はメスなのだという。
これはもともと「キマイラ」が「牝山羊」を指す言葉から、この設定がついたと思われます。
怪物キマイラの伝承。ペガサスに乗った英雄との対決。
キマイラは現在のトルコ南西部にあたるリュキア地方の王、アミソーダロスに育てられていましたが、
やがて成長すると、周囲の家畜や人を襲って、暴れまわるように。
そこにきた英雄ベレロフォンがペガサスに乗り、空からキマイラを攻撃。
スキを見て、炎を吐こうとするキメラの口の中へ鉛玉を放り込みました。
高温の口の中で鉛玉が解けてしまったキメラはそのまま喉を焼かれ窒息。
退治されました。
性格は非常に狂暴だったようですが、退治されたお話は意外とあっさりと書かれていることが多く、どれだけ強いのかは明確には分かりにくい怪物でもあります。
ですが、その異形な姿、特に百獣の王ライオンの頭部を持っていることもあり、
現代のゲームやファンタジー作品では、強敵として登場することが多いようです。
現代のゲームや特撮作品などでよみがえるキマイラ。
現在のアニメやゲーム作品では、異なる複数の生物を組み合わせたものを総合してキメラ、と呼ぶことも多いですね。
ファンタジー界隈では人為的に生物やモンスターを合成して、無理やりキメラを生み出したり、
そうした合成生物、融合生物に対してキメラと名付けることも。
ゲームではかなりメジャーなモンスターの1体ですが、姿は割とバラバラだったりします。
特に、ドラゴンクエスト1に登場した、鳥の頭と翼にヘビの体のキメラ、は伝承とは全く異なる姿ではありますが、しっかり合成獣・キメラとして定着しています。
ちなみにこのドラクエのキメラ、魔王軍が生み出した当初は全く言う事を聞かなくて、困った存在だったようです(参考:ドラゴンクエスト/モンスター物語)
そんなドラクエはもちろん、ファイナルファンタジーをはじめとしたRPGに限らず、アクションゲーム等でも見かけることが多いモンスターです。
もちろんギリシャ神話、北欧神話を題材にしたゲームに登場することもあります。
(ゴッドオブウォーなど)
特撮作品でも、
スーパー戦隊シリーズ(ドーラキマイラ、キマイラオルグ他)の怪人をはじめ、
仮面ライダーの敵やマスクのモチーフになったりしています。
ウルトラシリーズにもそのまんま、ギガキマイラ、というのもいますね。
場合によっては背中にコウモリやドラゴンのような翼をはやしていたり、
ライオンとヤギの頭に加えて、ドラゴンの頭を合わせもつタイプも多いですね。
もしくは全く異なる生物を合成して、伝承の姿とはかけはなれたモンスターの外見であっても、
キメラと名前がつけられることもあったり、バリエーションが多いモンスターとも言えます。
創作者からは見れば、とても想像力を掻き立てられるモンスター、キマイラ。
幅広く能力を設定できたり、ある意味、融通が利きやすい便利モンスターかもしれませんね。
それではまた!
※参考文献/Wikipedia、ピクシブ百科事典