近年の地震や台風など、改めて防災を考えさせられることが増えてきました。
備蓄や持ち出しバッグを準備し始めてる方へ向けて、
オタク的目線でどういう用意をしたらいいか、台風避難をして思いついたことを書いた記事です。
今回はずばり袋!ふくろ!ビニールふくろ!
これはいくらあっても困りません!
ビニール袋、チャック袋、などをいろいろありますが、
それぞれに役割を考えつつ、備えていきましょう。
ビニール袋
ビニール袋の主な用途は、「モノを入れる・分ける」「濡らさない・汚さない」こと。
サイズごとに主な使い道を考えていきましょう。
用途によっては次の項目で紹介する「チャック付き袋」を用意しましょう。
・小さいもの~A4サイズぐらいのもの
小物やお菓子を分けたり、伝言を書いたメモを濡れないようにしたりと便利。
防災用に用意するならペラペラではなく、それなりに厚みがあると、ゴミ袋としても使いやすいです。
非常食を食べた後のゴミ、ティッシュやウェットティッシュなど、使用済みをどうするかは意外と困るもの。
こまごましたものを入れるゴミ袋としても活躍できます。
また手を入れて、ビニール手袋代わりにも使えます。輪ゴムなどと併用するといいでしょう。
・20リットル~30リットル
一般的な小~中サイズのゴミ箱にセットできるサイズ。
これぐらいのサイズは、バッグやリュック、小型家電を雨風から守るのに役立ちます。
もしも、
極端な大雨が予想される時、
台風や地震などで、家に壁や屋根に穴が開いた時、
自宅浸水の危険度が高まった時、
大事なものや小型家電は速やかにビニールで包み、
できるだけ高い位置や、雨が当たらない場所に移動させましょう。
ただし、避難準備がまだなら、持ち出し品の用意や服装を準備することを優先します。
避難時には、ビニール袋をかぶせることで、持ち出し品を雨から守ります。
頭からかぶるには小さいですが、多少の雨避けにはなります(窒息に注意)。
避難場所では、濡れたり汚れてしまった衣類やタオルを入れるのにも有効。
また防災用の緊急トイレに入ってるのも、これぐらいのサイズが多いかと思います。
気になる方は、黒または不透明の青などを用意しておくといいでしょう。
・45リットル以上~
1枚は大きいビニール袋を入れておきましょう。
大きいとレインコート代わりになったり、敷物代わりにも使えます。
レインコートやポンチョに使うことを想定するなら、黒色で、70リットルサイズ以上がいいかもしれません。
できれば、ある程度の厚みがあり、水を入れても漏れないものが理想です。
例えば、屋外に避難して、ちょっと地面に座りたい時、
リュックやバッグの中を探したい時に、中身を広げたい時など、敷物代わりに使えます。
いざという時はバッグにビニール袋をセットして、水を運ぶ手段にも。
持ち出しバッグに小さく折り畳んで、すぐ取り出せるポケットに、入れておくといいと思います。
ただ大きいからといってあれこれ入れるのと、重たくなったり、破れやすくなるので、
小さい袋との併用がいいでしょう。

・手提げ付きビニール袋
「手提げ付きビニール袋」もオススメです。
口を縛りやすくなりますし、腕にかけて、持ち運ぶのにも便利。
以前、ニュースで、
車から避難中、渋滞や道路の陥没で、途中で車を置いて避難する人が、
袋や大きいバッグがなかっため、車の中にある備蓄品を持ち出すのに苦労した、
という被災現場の話もありました。
こういうことから、
車で避難する方も「手提げ付きのビニール袋・ポリ袋」も併せて備えておくのがいいかと思います。
あまり重たいものを長時間持って運ぶのには向かないので、エコバッグ等でもいいでしょう。
・指定のゴミ袋
近年はゴミの仕分け化が進み、市町村ごとのゴミ袋が各地で販売されていると思います。
こちらも出来るだけ用意しておきましょう。
大きな災害が起きた時は、ゴミの問題もいろいろと怒ります。
非常用の食料のゴミ、排泄物のゴミ、落ち着いてからの片づけにおけるゴミ…。
もしも広範囲における被害が起きた場合、ゴミ回収車は来ません。
または自分で指定場所に持っていく必要があります。
そのため多めのゴミ袋が必要になってきます。
自分の周りの衛生面を維持のためにも、多めに買っておいても損はないでしょう。
※注意点※
一般的なビニール袋は、紫外線や熱にはあまり強くありません。
屋外で日光に長期間さらされると、ボロボロになったり、アッサリ破けてしまうことも。
あまり炎天下の下に置かないようにしましょう。
また、土嚢の代わりに普通のビニール袋を使う場合も、長時間は持たないことに注意します。
チャック袋
チャックが付いた袋はいろいろと便利ですよね。
こちらも、小分けしたり、防水がメインですが、
チャックがついてるので、閉じることができる、というメリットがデカいです。

特に、モバイルバッテリーや、電池式のラジオなど、防水性がないものは、
チャック付き袋にいれておきたいものです。
食品に使われるようなもの、冷凍に対応しているものは、より丈夫になっているものもあります。
完全防水できるわけではないので、
できれば2重にするなどして、
家族の写真はもちろん、推しのイラストやグッズなどを持ち出す時も、これらの袋に入れて守りましょう。

チャックのタイプも、
「簡易的な1段のもの」「防水力の高い二重or複数段のもの」「食品にも対応したチャック袋」
などがあります。これらも用途を考えて使いこなしたいものです。
前述のビニール袋と異なるのは、
チャック付きビニール袋は、あまり大きいサイズがない、
ということです。
あってもA3サイズぐらいまででしょうか。
大きめのバッグ、リュックなどはビニール袋で保護しましょう。
・小さめのジップタイプ袋。
食品や小物、ケーブル類、文房具、薬などを分ける。
厚みがあるものはサイフ代わりにも。
透明なものが分かりやすいのですが、
あまり中身を見られたくない場合は、不透明のポーチに入れて、
ポーチごとチャック袋にいれるのもオススメです。

・中くらいのジップタイプ袋
タブレットやタオル、靴下や下着などを入れたりして防水する。
これといったものはなくても、バッグやリュックの中を散らかさないように、ある程度ジップ袋に入れてまとめておくと、探しやすく便利です。
「モバイルバッテリー&ケーブル類」
「文房具、メモなどの紙類」
「タオルやティッシュ」
「絆創膏や包帯類」
はコンパクトにまとめて、小さめのジップ袋と併用しながら、まとめておくのがオススメです。
・スライダー式のチャック袋
開けやすいのがメリットです。
スライダー式なら、寒い時など、手袋をしていても開けやすいのがポイント。
レインコートや雨よけ用グッズや、文房具なども入れていいと思います。
ただどうしてもスライダー部分にスキマがあるため、防水耐性は劣ります。
基本的にチャック付き袋は手提げ部分がありません。
なので前述の、手提げ付きのビニール袋、との併用しましょう。
・浸水や雨漏り対策にも
住居が河川の近くなど、浸水の可能性がある場合、
日頃から大事なものや推しのグッズ、濡れたらイヤだと思うものはジップ袋に入れておくのも有りです。
家の生活用品は基本的に、浸水して濡れてしまうと、汚れや臭いが残り、ゴミとなってしまいます。
筆者の家族には、実際に水害の被害にあった人がいるのですが、
汚水の混じった水に数時間浸かっていたものは、強烈な悪臭を放つそうです。
家電や家財はもちろん使えなくなり、
洋服やタオルなどの布製品も、何度洗濯しても臭いが抜けなくて、泣く泣く捨てたそうです。
身近な生活用品やグッズを水害から守ることは、災害時にゴミを減らすことにも役立ちます。
※注意点※
チャック付き袋の中には、安価で一般的なポリ袋以外に、
食品も入れられるタイプがあります。
安価で沢山入ってる袋は基本的に「ポリエチレン」で、
食品なども入れられるような袋は、「ポリプロピレン」でできています。
「ポリプロピレン」は、臭いを通しにくく、水分も漏れにくいという利点があります。
完全に通さないわけではないですが、上手く使い分けてみましょう。
防臭袋/消臭袋
使用済みのペットシーツやおむつ等を入れるために売られている袋が防臭袋。
商品名によっては「消臭袋」となってたりします。
100円ショップなどでも売られていますが、これに限っては少々お値段はっても、ちゃんとしたメーカーのものがオススメです。
特に「BOSの防臭袋」がオススメ。
災害時はゴミの回収がなかなかこないため、個人的に防臭袋は、必須級の袋だと思っています。
まず防臭袋の用途として、さきほどのおむつのゴミに加え、
非常時のトイレ用のゴミをいれ、臭いを抑えます。
とにもかくも、
食べることは1日ガマンできても、トイレを1日ガマンすることは非常に難しいです。
非常用トイレだけなら、ダンボールやゴミ箱に大きめのゴミ袋をセットし、用を足すことができますが、
その用を足したゴミ袋はすぐに臭ってきます。
そこで「防臭袋」が必要になってきます。
用を足した袋の口を結んだら、防臭袋(小)に入れて、更に防臭袋(大)にまとめて、
二重に臭いを防ぎましょう。
できれば、新聞紙や、水分を固める凝固剤、消臭スプレーも欲しいので、
自宅での避難の際は、一緒に準備したいですね。
停電が起きた場合は、冷蔵庫・冷凍庫の中身もどうしても傷んでくるので、
そうした生ゴミ、残飯を入れるためにも、あった方がいいと筆者は考えます。
BOSは比較的見かけますが、
大きいサイズはなかなか見かけないので、BOSでなくとも、見かけた時に買っておくことをオススメいたします。

それ以外の袋
耐熱性があるビニール袋
近年、熱や低温に強い食品用の袋が発売されています。
熱に強いものは、湯煎して食品を温めたり、加熱するのに有効です。
ただどんなビニール袋でも過剰な熱や炎には弱いです。
必ず、商品説明や、耐熱温度などを確認しましょう。
また避難所などで、無理な使い方をしようとする場合、何かしら事故が発生することもあるので、
できれば声をかけあったり、そうした雰囲気作りも大事かもしれません。
衣類などを圧縮する袋
正確に袋として扱えるものではないのですが、荷物を少しでも小さくするために、有効な袋。
着替えの下着やタオルなどをいれ、巻き込むようにチカラをいれて、空気を抜き、小さく圧縮します。
小さいお子さんがいる方はオムツなどを圧縮するのも有効ですね。
抑えすぎて傷めないようにしましょう。
巾着タイプ・ナップサックタイプ
紐がついており口をしばることができるビニール袋や、ナップサックになる袋もあります。
必ずしも必需品ではないですが、軽い荷物を運ぶのに便利です。
また明るく派手なナップサックは目印にもあります。
通販などで売っている、防災セットが入っているリュックをそのまま使う場合、
他にも同じものを使ってる人がいたり、避難所では見分けがつきにくくなる場合があります。
区別のために1つ入れておくといいかもしれません。
なお、避難所などでは必ず大事なものを身に着けておく必要があります。
できれば、スマホとサイフ(小銭入れ)が入るサコッシュタイプが望ましいのですが、
無い場合は、巾着タイプなどで代用しましょう。
お子さんがいる方は、派手なナップサックになるタイプの袋を背負わせておくと目印にもなります。

これは最近ダイソー系列の「standard products」で購入した、しっかりした厚みのあるビニール巾着袋。
1つ入れておくといいかも?(2025年12月現在)
・代用できるもの
袋がない!という時に代用できるもの。
・食品が入っていた袋。
パンの袋、が防臭性にすぐれていることをご存じでしょうか。
パンに限らず、お菓子やお茶などが入っていた袋、
中でも内側がアルミ蒸着されているものは、
主に「ポリプロピレン」(PP)という素材でできており、
気密性・防臭性・耐水性に優れているものが多く、ゴミ袋としても活躍できます。
なので、食べる時にキレイに開封するなどして、
残った袋をゴミ袋にまわすことも、非常時には有りだと考えます。
例えば、フルーツグラノーラなどが入っていたものは、チャックも付いていますので、
食べ終わった後の袋を、ゴミ袋として使うことも有効です。
メモするために、油性ペンとマスキングテープもあるかもしれません。
最近は100円ショップでキャラクターものの袋が売られていますが、
パリッと張りがあるタイプは、ポリプロピレンだったりします。
使ってみたところ、密封性にはムラがあり、完全に防水が期待できるものではなさそうです。
ただリュックやカバンの中で見つけやすくなるので、小物を区別するのにいいと思います。

防災準備はどうしても気分が乗らないかもしれませんので、
もし好みのキャラクター物があるなら、積極的に取り入れてもいいかもしれません。
特に小さいお子さんがいる場合、緊急時や避難所では、いつもと違う環境となるため、
こうしたキャラクターグッズは、気持ちを落ち着かせるのに役立つかもしれません。
オタクでなくても、自分の気持ちやメンタルを守ることも、考えておきたいものです。
緊急時には物資の補給も限られ、手持ちにあるものや、限りある道具を代用する必要も出てきます。
緊急事態の時に備えて、代用が効くもの、も日頃から意識しておくのもいいかもしれませんね。
どれぐらい準備するべき?/持ち出し品の場合
ふくろは大事だけど、じゃあどれぐらい持ち出し袋に入れたらいいの?
となるかもしれません。
迷ったら、とりあえず、
大・中・小のビニール袋を1つずつだけでも、防災持ち出しバッグに入れておきましょう。
大サイズはゴミ袋、
中サイズ・小サイズはチャック付きポリ袋、がオススメ。
しっかり準備したい方は、
まず持ち出し袋に入れるものを、個別にジップ袋に入れておきます。
主に、
・お金(小さめの財布)
・ペンと紙
・絆創膏や薬
・乾電池やケーブル類
〇ティッシュやタオル類
〇下着や靴下などの着替え類
〇非常食
などを、小分けしてジップ付きのビニール袋やポリ袋に入れます。
そしてその中にそれぞれ、小さく折りたたんだ中サイズのビニール袋(ゴミ袋に使用)を入れます。
全てに予備の袋を入れておくと何かと役に立つと思いますが、
ビニール袋(ゴミ袋)を入れておきたい優先度が高いのは下段の3つ
1.ティッシュ・タオル
2.下着&靴下の着替え
3。非常食を食べた後のゴミ
特に、雨の中での避難の場合、
体をふいたタオルや、濡れた下着や靴下を何かに入れなくてはいけませんから、
そのために別に袋があると便利です。
ーーーーー
次に、大きめのゴミ袋を、リュックやバッグの取りだしやすい場所・ポケットに入れます。
これは荷物を雨から守ったり、敷物の代わりにするためです。
最低でも、透明タイプと、黒いタイプ、各1枚は入れておきたいところです。
サイズも書いておくといいかもしれません。
用途があまり浮かばない場合でも、2,3枚持っておいて損はないものです。
仕分けの際には、お気に入りの布製のポーチ等も使うと思いますが、
基本、布製品は、ビニール袋に入れておくといいと思います。
緊急時の時は汚れてもなかなか取り替えられませんから、
とにかく汚さないことを目的として準備するのも目安の1つです。
どれくらい準備すべき?/自宅籠城の場合
災害の状況次第ですが、
実際は避難所に行くか、自宅籠城にになるかは、その時が来ないと分かりません。
避難所に入れず、仕方なく自宅籠城になる場合もあれば、
小さいお子さんが数人いる方、持病がある方、ペットがいる方などなど、
最初から自宅避難にする予定の方もいると思います。
ゲームやアニメのグッズに囲まれてる我ら一般オタク(?)も、
それらグッズを残して、自宅から離れるのに抵抗ある方も多いかもしれません。
自宅で籠城する場合も、特にゴミ袋を多めに買って備えておきましょう。
災害が広範囲の時、自宅は無事でも、ゴミ回収がストップすることは十分あるからです。
好きなグッズなど濡らしたくないもの小物が多い場合は、
事前にチャック付きポリ袋などに入れておきましょう。
特に、カード類、パンフレット類、などはしっかり防水対策しておきたいものです。
プレミアがついているものは、しっかりした収納ボックスなどに入れて、家具の転倒から守ります。
大好きなグッズの破損はメンタルショックがデカいですからね。
なお筆者は過去、台風が直撃した時、自宅(木造一軒家)の10か所以上で雨漏りが発生し、てんやわんやになった経験があります。
マンガ本や衣類はびしょびしょになり、雨を受け止めるバケツや鍋は足りず、ゴミ袋にポリ袋をかけて、そこで雨を受けたりしました。
その夜は家族で代わりがわりに寝て、起きてる人が溜まった水を捨てるような状態で、本当に大変でした。
ここまで読んでいただきありがとうございました。
もししばらく備蓄を見直してない方は、
これを機会に、もう1回、防災バッグや持ち出しリュックの中身を確認してもいいかもしれませんね。
それではまた!
