トリスタンのドラゴン退治に登場したというドラゴンのイラストです。
「騎士トリスタン」「トリスタンとイゾルデ」という伝承の中に登場するドラゴンで、
アイルランドの国で暴れまわっていた。
その姿は巨体で、大きく曲がったツノを持ち、炎を吐いて、周辺地域に住む人たちを困らせていたという。
そこで国の王は「ドラゴンを退治したものには姫を与える」とおふれを出した。
話を聞きつけた騎士トリスタンはドラゴンに挑み、みごと首を切り落としてドラゴンを退治。
証拠に舌を切りとっておいたが、トリスタンもケガをしていて気絶してしまった。
一説には、このドラゴンは毒を持つとも言われており、
トリスタンはドラゴンを退治した証拠に舌を切り落として身に着けていたが、その毒で気を失ってしまったという話がある。
トリスタンが気を失っている間に、
別の騎士がドサクサ紛れに私が倒しました、と王と姫に報告に出るも、
怪しんだ姫により、舌を持っていたトリスタンが退治したということがすぐに発覚。
かくしてイゾルデ姫を獲得したトリスタンは、自身を育ててくれたマルク王の妃にと、イゾルデを連れていくことになる…。
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伝承はあくまで、騎士トリスタンを主軸に描かれているため、
退治されたドラゴンに関する情報は少なく、
曲がったツノ以外に、長い首、前足、後ろ足、翼を持っていたドラゴンだったと想像されています(想像のイラストでは鳥のような翼で描かれていることも)
ヨーロッパの伝承では、ワームやヘビ型、ワイバーン型、キメラ型も多いため、
オーソドックスなドラゴンは割と珍しいかもしれませんね。
今回のイラストは、
「図解大事典 ドラゴン最強伝説」にて描かせていただきました。