今回のイラストは「龍」。妖怪でもモンスターでもおなじみの伝説の生物です。
西洋のドラゴンと区別されて、東洋竜、東洋龍、として紹介されることもありますね。
龍とは、中国から伝わった神獣・霊獣というイメージもありますが、
もっとたどるとインドのナーガまでたどりつくという説もあるとか。
神聖なモンスター、妖怪の印象が強いのですが、
中には悪い龍、いわゆる大蛇、みたいなのもいます。
これらは毒などを吐き、水害をおこして、人々をくるしめるとか。
それが退治されたのちに改心してこの龍になるというパターンもあるようです。
ちなみに「逆鱗に触れる」ということわざは、
龍のアゴの下付近には、1枚だけ逆に生えたウロコがあって、それに触ると龍が怒り、触った人を殺してしまうことが発祥で、
自分より目上の人を怒らせる・怒りをかう、という使い方をしますね。
例え冗談でも、逆鱗に触れることは出来れば避けたいものです^^;
また龍の指の数は権力の象徴であることでも知られています。
5本指の龍の紋章は、中国において皇帝だけが使うことを許されていたというほど。
日本では3という数字が演技がよいので、3本指が多いそうですが、
京都の神社・お寺めぐりをしていると、5本指も見かける気がします。
あまり龍の指の数については、日本は気にされず、
3本、4本、5本、と特に決まりはなく描かれているようです。
ドラゴンのイラストとしても描くときは割と自由ですが、
指の数が多いほど強い、ぐらいの認識があるといいかもしれませんね。
ドラゴンのイラストといえば、日本で専ら有名なのは、
ドラゴンボールに出てくる「神龍」でしょうか。
ドラゴンクエストでも「スカイドラゴン」そして「神龍」として出てきますね。
こちらも東洋龍に非常に近い感じとなっています。
しかしなぜ神龍さまはえっちな本を持っているのだろう…
思いっきり西洋雰囲気のファイナルファンタジーと違い、
ドラクエは西洋&東洋を上手く融合させている感があります。
西洋のドラゴンはもう超メジャーモンスター、敵キャラの定番!
という立場ですが、
東洋の龍はどちらかというと神格化されていることが多く、
ドラゴンほど登場機会がなかったり、味方だったりすることもあるようです。
※味方なのは大神の蘇神とか、女神転生に出てくる悪魔も仲間になったりする…かも。
特に日本では、縁起の良い神様、とされてることも多く、
願掛けすることも多いものです。
ですが龍神といっても、必ずしもよい神様ばかりではないので、注意が必要です。
龍や蛇がつく土地は、水害が多い場所、とも言われるほどです。
昔は、大洪水や山津波を龍の仕業、とされていた事もあるぐらい。
龍神にゆかりのある神社をめぐる時は、願掛けする前に、ちょっと調べてみてもいいかもしれませんね。
それではまた!
■他のドラゴンのイラストを見てみる
黄龍 …中国の皇帝の守護神とされる黄色の龍
ギーブル …西洋のワイバーンの元祖といわれる長い体に翼を生やしたドラゴン
スピンドルストンの龍 …緑色のヘビのような体に手足を生やしたドラゴン
※永岡書店様「妖怪ひみつ大百科 」掲載:妖怪06/p56
※毎日モンスター:40日目(2020/07/29)のイラスト