原始的な肉食性哺乳類の1種である、ヒアエノドンのイラストです。

学名:Hyaenodon ハイエノドンとも
初期の肉食動物として、ヒアエノドンとは固有種というより、
大きなグループ、ヒアエノドン属を指します。
このグループは長い間繁栄していましたが、2500万年前に絶滅しています。
当時の地球でも最も生息地域を広げた種で、
最小のものは体長1m・体重40kgから、大きいものは、体長3m、体重500kgになるものもいたようです。
名前の由来はハイエナの歯ですが、歯の形が似てるから名付けられているだけで、
現存するハイエナ種とは異なる生活をしていたようです。
特徴として、体に対して頭部は大きめで鼻先が長い。
犬の顔を大きくしたような顔に、熊のような体をしていたと想定されています。
歯はするどく、歳をとっても鋭さが維持されてたようです。
なお頭蓋骨は大きかったが、脳はそこまでなかった模様・・・。
食物連鎖の頂点として、かなり反映していた種で、
サイズを変えながらもその土地に根付き、地域に合わせて対応していったと思われます。
地上にいた時期も長く、北アメリカからヨーロッパ、アフリカ、アジアまで広く分布。
初期はイタチぐらいのサイズでしたが、やがて体が大きな種類が増えていき、
ライオンぐらいのサイズから、大きいものがサイに近いサイズのものまでいたようです。
広く繁栄したのにもかかわらず、体を大きくしてしまった故か、地球の寒冷期に耐えられなかったともいわれています。
足は速くないため、まず体が大きいグループから絶滅していきました。
それから、連鎖するように体が小さいグループも、後に現れた犬や猫の近縁種に敵わず、
絶滅していったのではと想定されているようです。
また別の説では、
脳があまり大きく進化しなかった、つまり知能が低かったため、絶滅してしまったという説もあるようです。(辛抱強くまちぶせしたり、群れを作って狩りを行う等の、器用な狩りができなかったため)
もちろん絶滅した原因は、複合的な要素もあるかもしれません。
同時期に生息していた共存&競争相手
・エンテレドン/イノシシのような外見に熊のような雑食タイプの哺乳類。ヒアエノドンより早く走れたと思われる。
・アルケオテリウム/エンテレドンに似ているが、エンテレドンがアジアで発展したのに対し、こちらはアメリカで発展した種。