マストドン/Mastodon/Mammut
ゾウ目マムート科マムート属
今回のイラストは原始的なゾウであるマストドンから、
アメリカマストドンのイラストを描かせていただきました。
なお、マストドンという名前は廃止され、
最近の研究などではマムートで呼び名に統一されているようです。
ですがマストドンの方がいろいろと有名(?)なのでこちらの名前で書いていきたいと思います。
マンモスと生存していた年代および、生息地域がかぶっているためか、しばしば比較されるようですが、結構違いがあります。
まずマストドンの方が早い時期に誕生しました。
中新世 ~ 更新世に生きていたといわれています。
両者とも全身が毛でおおわれ、大きなキバを持っているあたりは似ていますが、
長い毛を持つマンモスと違い、マストドンは毛は短め。
このことから、皮膚や毛の性質も大きく異なったのではないでしょうか。
マストドンの方が尻尾が長く、より現代のゾウの姿に近いと想定されているようです。
ただ足は短め、頭も低めで復元イメージもやや小柄といいますか、ずんぐりむっくりなイメージで描かれることが多いみたいですね。
特に食べ物に大きな違いがあったようで、歯の形がかなり異なっていたようです。
大きなキバに長い鼻と、見た目はまんまゾウの仲間ではありますが、マンモスやアフリカゾウ、アジアゾウとは遠い昔に先祖別れした別の種類にあたるようです。
マストドンとマンモスは同じ先祖を持つものの、
系譜で見るとマストドンとマンモスや現在のゾウとは違う生き物、
と思っておいた方がいいですね。
人間とチンパンジーとゴリラ、みたいな感じでしょうか。
マンモスよりも先に生まれ、生息地を広げていったマストドンですが、
両方とも更新世末期に絶滅してしまいました。
現在では主にアメリカでマストドンの化石が発見されているようです。
絶滅理由ははっきりしていません。
人間による乱獲もありますが、気候変動による影響がやはり大きかった説、感染症説が最近また有力になりつつあるようです。
ー--余談話ー--
日本だとマストドンはマイナーで、マンモスの方が有名なイメージがあると思います。
今作のゲームやアニメなどの作品でも、マンモス自体の登場および、マンモスモチーフはしばしば見かけますが、マストドンモチーフ、というのはなかなか聞いたことがありません。
ドラえもんの映画「のび太と恐竜」にもマンモスは登場していますね。
(あのマンモスには秘密が…、ここは伏せておきます笑)
そんなマンモス優位な日本ですが、アメリカだとどうも逆転している印象があります。
例をあげますと、
スーパー戦隊シリーズの、恐竜戦隊ジュウレンジャーがアメリカでパワーレンジャーになったとき、
マンモスレンジャーの守護獣「ジュウマンモス」が「マストドンゾード」に名称変更されたようです。
それを知った時、どうも不思議な感覚でした。
ジュラシックパークのゲームにもしっかりマストドンとマンモス、両者が登場しています。
日本のゲームだったら大体マンモスだけ登場することが多く
「マストドン?誰それ」
な感じじゃないでしょうか。
最近話題になっているSNSの名前もマストドンといったりしますね。
これが話題になったことで初めて「マストドン」という名前を知った方もいるのではないでしょうか。
こうした話から、
アメリカの方にはマストドンの名前の方がなじみがあるのかな?、と思ったりしてしまいました。
真相は現地の方のみぞ知るというところです(笑)
それではまた!