今回の恐竜イラストはシノサウルス。
別名、中国のディロフォサウルス/Dilophosaurusとも呼ばれていた恐竜です。
生息地は中国。
年代はジュラ紀前期。1億9000万年前ごろ。
体長は5~6m。
ディロフォサウルス同様に、頭部に2列にならんだトサカを持つのが特徴。
後々に登場するティラノサウルスに比べれば小型に思えますが、
当時の時代では最大級の肉食恐竜だったようです。
トサカはもろく、ディスプレイやアピールに使われていたと思われます。
歯は細めでスピノサウルスに似ていることから魚類を食べていた説、
もしくは自分より小型の恐竜や、死肉をあさっていたなど複数説があり、2020年まで議論されていました。
現代では鋭い歯、強力な顎を持つことから小型動物から大型動物まで捕食できた、という結論が出ているようですが、食性ははっきりしていないようです。
ディロフォサウルスがアメリカで捕食者の頂点にいたと同様、
シノサウルスも当時の雲南省で捕食者の頂点に位置していたらしく、
周囲の生物からは恐れられる存在だったと思われます。
肉食恐竜らしいスタイルですが正面から見ると非常に細身だったようです。
細身の体はジャングルや林の中をスムーズに移動するなら便利だったと思われますが、
自分よりも体重がある、チカラが強い相手だと苦戦していたかもしれませんね。
そうなると、食いつくよりも、切り裂くスタイルの方が向いていたかもしれません。
ディロフォサウルスといえばジュラシックパークにも登場していた恐竜ではありますが、
あちらはエリマキトカゲのようにフリルを持っていたり、大きさがやたら小さかったり、毒を吐いたりと、全く別物と思った方がよさそうです。
北アメリカに生息していたディロフォサウルスと同種と思われていましたが、
近年異なる部分が見つかり、別種と扱われるようになりました。
別種となりましたが、ディロフォサウルスに羽毛の跡が見つかったことから、シノサウルスも羽毛が生えてた可能性が高まります。
まだまだ恐竜界隈は進展が多いですね!
今回のイラストは「大迫力!恐竜・古生物大百科」にて描かせていただきました。
---現代におけるシノサウルスがモチーフとなったキャラを探してみる---
シノサウルスは比較的最近の呼び名のため、あまり登場作品はないようです。
一般的に売られている恐竜のフィギュアのラインナップも、
ディロフォサウルスはありますが、シノサウルスはまだありません。
今回はディロフォサウルスがモチーフになった作品を探してみたいと思います。
恐竜メカのデザインでおなじみゾイドから「ディロフォース」「ディロフォス」。
両者とも二足歩行の肉食恐竜スタイルで、頭に二つのトサカがあるという再現はもちろんですが、
なぜか首にフリルまでついています。
ジュラシックパークの影響ってすごいですね…。
ちなみに「ディロフォス」は設定だと全長5.9mなので、実在したディロフォサウルスに近いかもしれないですね!
(ちょっとパイロットが小さく感じますが…)
スーパー戦隊シリーズから「デストラ・マッジョ」
快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャーに登場する敵の幹部。
こちらは「ディロフォサウルス」+「手榴弾」という合体モチーフのため、言われないと気付かないかもしれません。
大ボスのドラグニオ・ヤーブンが「ティラノサウルス」モチーフのためか、次点のキャラとして選ばれたんでしょうかね。
特徴的な頭部はそのままに口の中に一つ目という、独特のデザインです。
残念ながら襟巻やフリルはついてないようです(苦笑)。
探せば他にも似たような恐竜キャラが見つかりそうな気もしますが、
今回はこのへんで。
それではまた!