ガストルニス【飛べない巨大鳥/絶滅動物のイラスト】

恐竜・古生物・絶滅動物など

ガストルニス/Gastornis
旧名、ディアトリマ。

恐竜絶滅後、新生代に繁栄したという巨大な飛べない鳥の一種です。

絶滅した巨大鳥、ガストルニスのイラスト

■ガストルニスとは?どんな生き物だった?

生息していた時期は、新生代・古第三紀後期の暁新世~始新世。
ヨーロッパが原産の走鳥類。

高さは2mに達し、大きなクチバシが特徴。

翼は小さく退化し、代わりに太くたくましい2本足で地上を歩いていたとされています。

以前は、捕食相手を蹴り倒すほどの狂暴で肉食、と思われていましたが、
いまでは草や種子などがメインの草食説が濃厚になってきています。

足の形やツメの形状が、捕食相手の追跡や捕獲に向いていないという分析結果のようですね。

とはいえ小さなネズミなどは食べていたかもしれません。

またダチョウのように早く走る説もありましたが、
現在では体重が重いため動きは遅かった、と推測されています。

鈍重だったために、肉食生物から捕食され姿を消していったと言われていますが、メガラニアやティラコレオと共存していたという仮説もあり、絶滅理由は不明。

分類的には、ガン・カモ類が近く、遠い昔にカモ目から分岐した種と言われています。

タマゴのサイズはダチョウの1.5倍にもなる直径24センチだったようです。

■飛べない鳥は他にもどんなのがいた?

現在では「ダチョウ」「エミュー」あたりが有名ですが、
空を飛ばず、鍛えられた二本の脚で陸上を歩く大型の鳥類はいくつか確認されています。

代表的な走鳥類としては、

モア (Moas):ニュージーランドに生息。最大で高さ3.6メートル、体重250キログラムになるほどの巨大鳥。

エピオルニス (Aepyornis):マダガスカルに生息。最大の種類では身長3メートル、体重450キログラムに達し、最も重い鳥といわれる種類の1つ

フォルスラコス:南アメリカに生息していた大型の肉食鳥。体高は3.5メートル。
走鳥類の中で動物性肉食と言われてる唯一の種で、
この種は他の陸上鳥に比べて体重が80kgと軽く、早く走って獲物を捕らえていたようです。

これらの鳥類の祖先はもともと小さな鳥で飛翔能力があったと推測されています。

恐竜絶滅後にそれぞれの土地に移住。天敵が少ない土地にいきついたものが、体を大きくしていったようですね。

ダチョウの仲間や祖先とつい思いがちですが、
ダチョウも元は空を飛ぶ小さい鳥と言われており、絶滅した巨大鳥との近縁の祖先はかなりさかのぼることになりそうです。

特に走鳥類の分岐点は推定、9000万~7000万年前までさかのぼり、このころにもっとも多様化が進んだともいわれています。

なんだか果てしないですね!

■ガストルニスをモチーフにしたキャラクターは?

大きなクチバシを持ち、二足歩行の鳥ということから、
ファイナルファンタジーのチョコボのモチーフになったのではないかという説があります。

ただゲーム内のチョコボは早く走ることができ、腕の翼も目に見えるサイズではあるので、走鳥類自体が元ネタになっている気がしますね。

個人的にドラゴンクエストⅢに登場するおおくちばし/デッドペッカー/アカイライが近いのでは、と思えてきました。
こちらは首すらありませんが(笑)
巨大クチバシを持つ鳥の頭から、直接二本の脚が生えているというなかなかインパクトのあるモンスターです(笑)

ロトの紋章では、乗り物としても登場していました。

ガストルニスをはじめ走鳥類は、創作作品の敵キャラ・モンスターや乗り物にはなかなか良いモチーフだと思います。

それではまた!