ヤマトダニ/ヤマトマダニ/Ixodes ovatus
日本に幅広く分布し、一たび人間に噛みつくと満腹になるまで離れないというダニの仲間。
※ご依頼にて描かせていただきましたが、ヤマトマダニ(オス)は胴体に少し黒い斑点があるため、イメージとしては、赤みがより強い、ツェルツェマダニに近くなってしまったかもしれません。
ヤマトマダニは特に森林から深い山林を住処とし、成虫になると大型の脊椎動物にとびうつって吸血を行います。
噛みつかれると、ダニ媒介性脳炎(フラビウイルス感染症)を引き起こす可能性があり、悪化すると死亡することも。
また日本紅斑熱(リケッチア感染症)を媒介することもあり、こちらも毎年死亡者が出ています。
ヤマトマダニを含むマダニの種類は、農作業だけでなくアウトドアスポーツやキャンプなどでも、危ない生物の仲間として挙げられています。
厄介な点として、咬まれた直後は、特にかゆみ等がないため気づきにくく、
吸血をはじめて1週間ぐらいになって、ようやくお腹が大きくなったこ頃に気づくことが多い。
もし気づいた時には、すぐに病院にいきましょう。
うかつに手で払って体がとれても、頭部は皮膚に食いついたまま、ということがあるためです。
アウトドアの際には、虫よけスプレーを持ち、
草木が多いところに入る際には、できるだけ長袖・長ズボンの服装が推奨されています。
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今回のイラストは、
「図解大事典 超危険生物/新星出版社」2018年発売にて、描かせていただきました!
アウトドアは趣味じゃないよ、という方も、草木茂っている所に出かける際は気を付けましょう!
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ヤマトダニまとめ
名前:ヤマトダニ/ヤマトマダニ
学名:Ixodes ovatus
大きさ:体長2~3mm
分布:北海道から鹿児島
主な媒介感染症:ダニ媒介性脳炎/日本紅斑熱/ライム病
活動時期:若いダニ~成虫 →春先~初夏
幼虫ダニ →秋
人が襲われやすい時期:5月~7月