妖怪・山地乳/やまちち
東北・奥州に出没したと言われる山地乳のイラストです。
■妖怪・山地乳とは
奥州(岩手県)に出没。
サルのような姿で、口先がとがっていると言われる妖怪。
コウモリが歳をとると、野衾(のぶすま)という妖怪になり、さらに歳を重ねるとこの山地乳という妖怪になるそうです。
山地乳は眠っている人間のそばにやってきて、寝息を吸いとります。
その姿はまるで口づけをされているようです。
その様子を誰かに見られていると、その者の寿命が延びますが、
誰もいなければ、吸われた人間は翌日には死んでしまうという…。
夜中になかなか誰かが見てくれるはずもなく、
土地によっては、とても恐れられている妖怪なのも、納得してしまいます。
なお、野衾(のぶすま)とはコウモリやムササビに似た妖怪。
なぜ空を飛ぶ妖怪が、この猿のような妖怪になるのかは謎です。
吸血要素といいますか、何かを吸い取る要素だけは引き継いではいますが…。
かなり登場地域が限定的な妖怪ではありますが、できれば出会いたくないものですね。
それではまた!