絶滅した生き物、メリキップス/Merychippus のイラスト。
馬の祖先の1種であるメリキップスは、脚の指はギリギリ3本ありましたが、
中指がより太く発達し、ほぼ1本の指で生活していたようです。

メリキップスは、馬の祖先の1種と考えられている哺乳類。
より首が長く進化し、指1本で走り回っていた。
この種類は後に19種類に進化したと想定される。
Merikips are mammals believed to be one of the ancestors of horses.
They evolved to have longer necks and used to run about on a single toe.
It is thought that this species later evolved into 19 different species.
歯も硬い植物を食べられるように進化しており、メソヒップスより足も長くなりました。
首も少し伸び、より広い範囲の捕食者を発見しやすくなったのも、この時期のウマの特徴です。
※今回の生き物は、後のサラブレッドやシマウマの分岐点になってるので、
タテガミは短めに描いてみました。
サイズ的に、もう少し目を大きめに描いたらよかったかも…。
メリキップスとは
メリキップス/Merychippus
生きていた時代:中新世中期
発見地域:北アメリカ
体の長さ:約2m
体の高さ:約1m
エオヒップス→メソヒップスに続く、馬の祖先と言われています。
(※最近アメリカの論文により、シフルヒップスが最古のウマとされる可能性が出てきました)
足の指は前後ともにぎりぎり3本ありましたが、中指以外の指はかなり小さくなっており、
ふだんは1本足(1本指)で体を支えていました。
この時点でほぼ現代の馬と同様に1本指で走ることに特化していたみたいですね。
またメリキップスが生きていた時代は森林から草原地帯が一気に広がりました。
これにより、草食動物はもちろん肉食動物たちの生息域も大きく広がったのでしょう。
その中でウマの仲間は、より早く敵を発見し素早く逃げる力を身に着けました。
脚が伸び、それに合わせて首も少し長くなりました。
一見、体が大きくなると敵に見つかりやすくなりそうですが、
それ以上に、
早く捕食者を発見し、長時間走り続けられること、が生き残る上で有利につながったのでしょう。
視野が広いだけでなく、現代のサラブレッドを見ていても、
馬の首の関節はかなり柔軟に曲がるように見えます。
かくして、メリキップスたちは環境に適応して生き残り、
この時代のウマは、ヒッパリオン(後のロバやシマウマの祖とする説有り)や、
プリオヒップス(エクウスに繋がる)など、
19種の種類に分岐して広がっていくことになります。
※今回のメリキップスのイラストは、
「図解大事典 絶滅動物」にて、描かせていただきました。
発売から少し経過していますので、最新情報と照らし合わせながらご覧いただけたらと思います。
馬の祖先の繋がり(簡易版)
メリキップスから馬の祖先は大きく分岐しましたが、
現在最も初期のウマと呼ばれているのはエオヒップス/ヒラコテリウムです。

一例として日本の競馬場で見かけるサラブレッドまでの流れは、以下のような感じです。
※体高は、地面から肩までの高さ、を指します。
エオヒップス/Eohippus(ヒラコテリウム/アケボノウマ)
始新世前期5500万年~4500万年前
体高30㎝ 前足の指4本/後足の指3本
↓
メソヒップス/Mesohippus
始新世中期5500万年~4500万年前
体高60㎝~ 足の指3本/後足の指3本
↓
メリキップス/Merychippus
中新世前期1500万年前~1000万年前
体高90㎝~ 足の指3本/後足の指3本
↓
プリオヒップス/Pliohippus(※現代の馬の祖先か確定ではない)
1200~700万年前~
体高100㎝~ 前足の指1本/後足の指1本
↓
エクウス/Equus
150~100万年前~
体高120㎝~ 前足の指1本/後足の指1本
↓
サラブレッド/Thoroughbred
体高160~170㎝ 前足の指1本/後足の指1本
※サラブレッドは人の手が介入して生まれた品種のため、自然の生き物とは呼べないのですが、
一応流れとして入れました。
進化分岐はしているものの、北アメリカなどに渡ったウマの祖先は絶滅したようで、
ヨーロッパで生き残った馬の祖先、エクウスが現代の馬に繋がっていると言われています。
ですが人類の文明の発展と共に、世界中で家畜化が進み、野生種はどんどん減っていきました。
2018年、
最後の野生のウマと呼ばれていた「モウコノウマ」もゲノム解析の結果、
昔は家畜化されていた馬だったことが判明。
この解析によって、野生の馬は1909年頃に絶滅したということにもなります。
(メリキップスから分岐した可能性のあるシマウマなどの種類は除く)
現存する野生のウマとよばれる種も、
家畜として飼われていたものが再家畜化したウマ、という説が有力です。
今の研究では、
人類による馬の家畜化は、約5500年前のカザフスタンまでさかのぼると言います。
競走馬・サラブレッドの祖先は血をたどっていくと3頭の馬に行き着く、
といいますがその歴史はせいぜい300年。
それらのウマも含めて、
現存する全ての家畜馬は、5500年前にカザフスタンで家畜として飼われていた馬に繋がる可能性が出てきました。
なんだか壮大ですが、
人間の手が加わっているだけに、ちょっと複雑な気もしますね。
2026年の最初のイラストは、午年にちなんで、
馬の祖先のメリキップスさんを紹介させていただきました。
筆者も前から馬が好きなので、いろいろイラストを描いておりますが、
飛躍を意味したり、縁起の良い動物でもあるので、いろいろあやかりたいですね!(?)
今後も絶滅動物や、同時代に生きていた動物のイラストをアップしていく予定です!
今年もよろしくお願いいたします!

